かなり前のことです。
埋まっている親知らず、抜歯の予約をキャンセルされました。
普通抜歯と違い、45分くらいの枠を取っていたので、直前のキャンセルはとても困ります。
体調が優れない場合はもちろん、
やはり怖いからとか、気持ちの整理が出来なくて抜きたくなくなった...という理由なら、それは仕方ない...ということは理解できます。
30代の患者さん、ネットで調べたら30過ぎたら親知らずを抜くのは無駄だ書いてあったので、抜かないことにした、というのが電話口での理由でした。
どこを読んだか知りませんが、
一般論としてそう言う理由は全く当てはまりません。
推測するに、
親知らずが生える時期に、親知らずによって前方の歯が押されて歯列不正を少し起こす可能性があります。
そう言う理由で早めに親知らずを抜歯する、ということであれば、30どころか23〜4歳で親知らずの成長は止まるので、押すという作用は無くなるので、そり理由での抜歯なら必要ない、と言えます。
しかし、親知らずは中途半端な生え方だったり殆ど埋まっていたりすることが多いです。
周囲の歯ぐきが腫れやすかったり、接触しているすぐ隣の歯が虫歯になり易かったり...という理由がありますから、それでいて歯として機能していない位置にあるとしたら、抜歯した方が良いのです。
実際その方は歯ぐきが腫れたから受診されたのです。
1度や2度では無い、ということでしたから、一旦薬で引かせてから抜歯をお勧めしてその時は納得されてように見えました。
多分、引いたら気が変わったのでしょう。
抜きたくないのでそれらしい情報を大義名分にしたかったのかも知れません。
私たちは変な理由で自分の診断を否定されるのはとても嫌なことなのです。
自分と違う意見があるのは承知していますし、どんなに正反対の意見でも受け止めようとはしています。
しかし、
只抜きたくないなら、そう言えば済むのに偽装した理由を掲げられるのがカチンと来てしまったのです。
他の人を断って45分空けていたのに。
いかんいかん、リラックスしよう。いつも忙しいからこういう時間も必要...と気持ちの切り替えという修行をよくしています...。
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